ヒット曲と音楽療法

療育音楽では様々な音楽を使います。高齢者の場合、70代から90代ならば先の大戦前後に歌われていた歌謡曲や、童謡唱歌などです。この時代の歌謡曲(流行歌)は息が長い歌が多いですね。故に歌われていた期間が長い…例えば「リンゴの唄」や「青い山脈」などは現在においても貴重な楽曲です。以降昭和30年代から50年代にかけてはレコードの売り上げ枚数が多い歌が「ヒット曲」という時代が長く続きました。転じて現代、令和の時代においてのヒット曲はどうでしょう? 2019年の上半期からいくつか挙げてみましょう。Lemon/米津玄師、HAPPY BIRTHDAY/back number、白日/King Gnu/マリーゴールド/あいみょん…などです。筆者(65歳男性)はといえば「Lemon」を少々知っている程度。他の曲は耳に届く機会がなかった…さて、これらの歌が50年後の音楽療法に使われるのでしょうか? もちろんそれは未知数ですが可能性は低いかなと思います。やはりヒットし、歌われる期間がとても短期であるということかもしれません。消費される歌と次世代に歌い継がれる歌…この先どんなスタンダードが生まれることでしょう。