コロナ禍の公演

コロナ禍での自粛生活が長期化して外出する機会が少なくなり、条件付きで緊急事態宣言が解除されても、不要不急の外出はしなくなった習慣は続いています。

少し経ちますが、緩和されている合間の2月に地元のホール、ルネ小平でオペラ「泣いた赤鬼」の公演がありに出かけてきました。

ホール入り口は手消毒、検温を行い、座席は前後左右は空席にして1200人のキャパに300人の入場制限にしての緊張感のある会場でしたが、幕が開くと物語の世界に切り替わりました。

「泣いた赤鬼」は日本の名作童話オペラで、赤鬼と村人たちと青鬼との無償の愛を描いたもので、子どもたちにも分かりやすく楽しめます。

伴奏は、舞台の上手にピアノと舞台下にパーカッション(マリンバ、グロッケン、大太鼓、ボンゴ、小物打楽器等)の2人、指揮者は客席の前方、中央で舞台と演奏者にタクトを振っていました。

客席は舞台から大分離れた階段状の処からで、関係者の緻密な感染予防対策が感じられました。

もう1つは3月に劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」を見る機会があり、コロナ禍の非常事態宣言の緩和された日に気をつけながら出かけてきました。

長期公演で話題も集めていたのですが、やはり生で見る、感じる、すごいという評判を自身で体験したいという思いもありました。

客席の一角は空席にしていましたが、7割くらいの客席にしています。

客席から声掛けはダメなので、熱演には出演者への拍手が自然におきて生の良さを感じました。

舞台はパリの19世紀のオペラ座ですが、本場、オペラ座の装置を再現したという大きな装置と転換の速さ、迫力ある演奏に歌手の織り成す総合芸術として楽しませてくれました。

音楽のオケーストラボックスは指揮者の下方地下で、客席からは一番前で舞台を見ながらの指揮者一人しか見えていません。

客席は数列分下がったところからでした。

物語はオペラ座の地下に住み着いている醜い顔の半分を見られたくないと仮面をつけて現れる役者、思いを寄せる主役の女性に気持ちを伝えるのですが、叶わず嫌がらせは続きます・・・。

生の舞台は出演者と客との空間の見えないリズムや呼吸のやり取りです。

体全体、五感にパワーが届き、生きた物語に引き込まれていきます。出演者の歌唱力、演技、ダンスパフォ-マンスも素晴らしく、途中で声をかけられないので拍手を何度も届けています。

常設のホールは日本でのミュージカルが定着して、若い人も挑戦できると頼もしく感じました。

エンターテイメントは大変な状態が続いて、舞台、コンサートなど無観客で、オンラインで行う試み、どうしたら満足が得られるか、試みが続いています。

まだまだ油断はできませんが、五感に届く生の音・音楽が体験できるように願っています。