誰か故郷を想わざる

高齢者施設の音楽療法では、不動の名曲の一つ「誰か故郷を思わざる」を少し前にリクエストされ、ギターの伴奏をしました。「♪花摘む野辺に~」の歌いだしです。ふとタイトルになっている「~想わざる」の意味について考えてみました。

この「ざる」は助動詞「ず」の連体形…つまり「故郷を想わない」と誤解釈しがちですが、霧島昇さんの歌を現代語に訳せば

「故郷に思いを馳せない人はいるだろうか(いやいない)」と反語になっているんですね。

作詞の西条八十は、戦地で歌う歌であっても軍歌ではないものを…と求められたそうです。

だからこそ今なお歌い継がれる歌。それ相応の魅力が潜んでいるということでしょうか。