40年継続「特養での療育音楽・音楽療法」

特養A園で当協会が音楽療法を携わって40年になります。

当初は当協会の創始者赤星建彦が出かけて、ここでのセッションプログラムを考え実践してきました。何より大切なのは参加して頂く高齢者の方が笑顔になること、心身が元気になることです。

理学療法の先生にも協力して頂き、楽器を使う、歌うことでリハビリになるように工夫されています。

初期の頃は、珍しい活動からテレビでも取り上げられ、今でも見る機会があると懐かしい人たちと様子がよみがえります。

担当の音楽療法講師は現在6人目で、デイサービスと特養で週1回のセッションを行っています。

A園では毎回、セッション後に講師、担当職員、ボランティアが参加して振り返りを行っています。

その他に毎月1回、セッション中に気になる反応、変化等がある利用者について医師からアドバイスを得るためにMT(ミュージックセラピー)会議を行い、医師、担当職員、音楽療法士、それに赤星多賀子が参加して意見交換を行います。利用者の中から毎回2名を選んで情報の交換、チームケアを行っています。

医師からは病歴、投薬状況など、担当職員からはセッション時の様子、食事、睡眠など日常の様子も報告され、音楽療法士は利用者の心身面、生活面などを理解して次のステップに繋げています。例として、日常生活では顔に表情がない人、前屈姿勢で過ごす人も音楽療法では背中を伸ばすことが多く、楽器でリズムを取っている、好きな曲では歌って表情も穏やかになってきた。反応の変化と病気の治療状況、投薬、他のリハビリ状況などとの擦り合わせを行って情報の共有を図っています。この沢山の記録から冊子にまとめる提案があり、進行中です。